命についてよく考えるんですよね。
いわずもがな、人も動物も植物も命です。
自分は人間が好きなんやろうと学生の時に気づいて、結婚してから嫁はんの影響で犬が好きになりました。
ほぼ中型犬、大型犬限定ですけど。笑
で、子供が生まれる前くらいですかね、植物も好きなことに気づきました。
やから、今は、自分は命が好きなんやろう、という感じですね。笑
好きというか、尊重ですよね。
尊いなあと思う。
見た目のグロさとかは、また別の話ですよ。
ゴキブリとかゲジゲジとか血吸わない方の蚊とか生け捕りにして、外に逃がしますけど、別に頬ずりしたいとは思わないですよ。笑
花束もええんですけど、野の花も好きなんですよ。
娘も摘んでくるし、野草の花とか飾ります。
タダやし。笑
めっちゃきれいですよ。
でも、花を愛でるとか、綺麗やなと思うのも、あくまで人間のエゴですよね。
花を愛でる人間が偉いわけではない。
僕と気が合うとは思いますが。笑
少なくとも植物は、首ちょんぎられて、そんなことありがたがってないと思います。
そもそも、手折って(たおって)我が物にしてしまう行為の残酷さは知っておいてええんちゃうかなと思うんです。
かわいそうというよりも、自分にそんな権利あるんかな、っていう。
草とか、あ、ごめん、て踏んでるけど、めっちゃでかい宇宙人きて、あ、ごめん、て踏まれても当然文句言えないですよね。
でもこれはキリのない話で、じゃあ目に見えない生き物は踏んでええんかい、になるし、じゃあ何ミリからはええ、とか言い出すと、何の話をしてたのかわからんくなります。笑
どちらにしても、自分が勝手な生きもんや、というのは間違いないと思います。
2020年4月の話です。
自宅に、庭とも呼べないスペースがあるんですが、そこのタチバナモドキが大きく育ってしまったんです。
自分で植えたわけではなくて、どっかから種が飛んできて大きくなったんですが、公道とか他所のおうちに迷惑をかけていたようで、切る必要が出てきました。
まあ、切るというかキル(kill)ですわな。
今そんなんええか。笑
高さにして一番長いところで3メートルくらいなってたかと思います。
幹の太さは太いとこで60ミリくらいやったでしょうか。
一回対戦するとわかりますが、タチバナモドキは、たいそうやっかいな樹です。
まずは棘ですね。
凄まじいです。
左の腕に切る時にできた2センチくらいの傷が今でも残っています。
棘で切れた部分は、刃物での切り傷と違って、痛いし、治りが遅いです。
次に実ですね。
盆栽に人気があるそうで、たいそう立派な実をつけます。
今になって、盆栽にしたいと思っているくらいです。笑
その実は人間は食べられないんですが、鳥が好きみたいで、食べに来ると糞を落とします。
鳥が遊びに来てくれること自体は、ええなと思うんですが。
鋸、鉈、鋏を使って、枝の太さに合わせて使い分けました。
豚革の手袋をはめて作業したんですが、棘が突き破ってきましたね。
凄まじい生命力でした。
切り始めは、面倒やな、うっとしいなこいつ、と思いながらスタートしたんです。
切ってるうちに、なんかこう別の感情というか、考えが湧いてきたんですよね。
もしかしたら、今自分は、樹を切ってるんではなくて、樹に切らされてるんちゃうか、と。
切ったはいいですが根までは掘り起こせなかったんで、枯れてるかはわからないですが、休戦中みたいな感じかもしれません。
種も飛ばしてたようで、小さいのが、その後に何株も生えてきました。
ちっちゃかったので、引っこ抜きましたけど。
その切り倒した木ですが、実は、今は僕の子供らのおもちゃになってるんです。
タチバナモドキは、とても硬い木です。
棘が節みたいになって、ぼこぼこなんですが、まっすぐ伸びます。
細いのと太いのを輪切りにして、硬貨を模したおもちゃにしたり、色を塗って木製のハンバーガーを作ったり、どんぐりなんかの木の実をボンドでくっつけて、クッキーにしたり、おもちゃの釣竿を作ったりしました。
塗装をしなければ、下の子が噛んでも衛生上何も問題ないです。
無農薬なのは僕が証明できる。笑
この場合、僕とタチバナモドキって、どういう関係なんやろなって思うんです。
妙な関係ですよね。笑
そもそもタチバナに似てるから、タチバナモドキっていうのも、タチバナモドキからしたら失礼な話で。笑
いや、俺が本家やからな、って思ってるかもしれませんね。笑
田中さんには悪いけど、僕がもし田中さんに似てて、田中モドキって言われたら、僕は嫌ですよ。笑
タチバナモドキの花には香りは無いですが、タチバナは、たいそう良い香りがするそうですね。
気になってます。
これで自分がタチバナとかタチバナモドキを育てるようになれば、タチバナモドキからしたら、してやったりかもしれません。笑
またアホな人間に育てさせることができたわ、と。笑
アホな人間おつかれさん、と。笑
育ててる植物に名前つけたこともあるんですよ。笑
ちょっと危ないヤツの風情を醸しますけど。笑
動物と同じですよ。
何もおかしいことはない。
たぶん。笑
どういうことかというと、社長就任祝いで頂いた胡蝶蘭に名前をつけて、花が落ちた後、育て始めたんです。
3株に株分けして。
自分の不注意で枯らしてしまったんです。
初心者に胡蝶蘭は難易度高かったですね。
悲しくてちょっと涙出ましたね。笑
そんな自分にびっくりしましたわ。笑
なんかね、自分のところに来ない方が、この胡蝶蘭は幸せやったんちゃうか、とか思ってしまったんですよね。
でも、今はこれで良かったと思ってます。
そんなん多いんですよ。
なんか、ご縁を頂く感じなんです。
旅行で、赤目の滝に遊びに行った時にも、茶店のおばあちゃんが、うちの娘のために、軒先に実が成ってる紅白の万両の枝を、それぞれ手折って持たせてくれたんです。
帰ってから、実から種を取り出して鉢に植えました。
紅白とも芽が出て、可愛い葉を生やしています。
茶店のおばあちゃんに、写真を絵葉書にして送ったらええなと思いながら、言い訳をしながら出来ないままでいます。