言うまでもなくストレスは人間の大敵です。
日本人の心情というのは、ストレスとかなり密接な関係があると言われているそうです。
ちょっと古い話ですが、2000年頃のテレビ番組で街頭アンケートをしてましたが、「あなたはストレスがなさそうですね」と言われたときの反応が、日本とアメリカでは正反対でした。
日本でアンケートすると、言われた人がちょっと残念そうにするんですね。
ストレスを感じてないイコール頑張ってない、みたいなところがある。
僕も日本生まれ日本育ちなので、この感じよくわかります。
アメリカは逆でした。両手上げてガッツポーズしてました。笑
無いほうが良い、というのがよくわかります。
同じような使われ方をする言葉が、テンション、ですね。
日本だと、テンションというのは、意気の向上と解釈されて、良いことがあると上昇するもの、という認識があります。
英語のtensionに、そういう意味はなく、緊張、不安、張り詰めた状態を示していて、すぐに緩和されるべきものです。
ストレスは四季とも関係が深いと言われています。
日本の夏は暑い。
しかもジメジメした暑さ。
やからこそ、セミの声とか鈴虫の声に趣を感じるんですよね。
そうでないとやってられない、という感じ。
そして冬は寒い。
雪国では、雪が積もると外出もできなくなる。
やから、雪見障子といって、障子が上に少し持ち上がるようにして、見える雪に、情緒を感じるんですよね。
ところ変われば、鈴虫の声も、ただのノイズ、嫌な音だそうです。笑
やからこそ日本人は、ストレスにすら愛着を感じてしまうんやと思います。
侘び寂びとか、申し訳ないとか、もったいないとか、いただきます、というような独特の感情につながっていくんやと思います。
ストレスがなければ、日本の文化は今のような発達の仕方をしなかった、と言い切っても差し支えないんかもしれません。
ただ、近年、この感覚は急速に見直されているように思います。
やっぱり、アメリカとかヨーロッパの文化や考え方や経済的な影響も相まって、変わってきているんやと思います。
掃除機のヘッドを踏ん付けるデザインも日本で当たり前のように売り出される時代になりました。笑
僕としては、個人としてのストレスのあり方もさることながら、組織でみるストレスのあり方もよく考えてみるといいと思います。
前者は、いわゆるストレス発散、と言われるように、気分転換とか、気晴らしといったもので、ある程度薄めることができます。
問題は後者です。
持論なんですが、
エネルギー保存の法則。
質量保存の法則。
みたいに、
ストレス保存の法則。
なるもんがあると思うんですよね。
ストレスは保存する。
念のため書きます。
エネルギー保存というのは、エネルギーをタッパーに入れて、冷蔵庫で10分寝かしますよ、はい、こちらに10分寝かせておいたエネルギーがあります、いいですねちゃんと味が馴染んでいますね、という話、ではないですね。笑
例えば、位置エネルギーをもっている物体が落下すると、その位置エネルギーは失われるけど、同時に運動エネルギーに変わっていて、その総和は常に一致する、ということです。
平たく言うと、内訳は変わっているけど、合計は変わってない、ということです。
ストレスもそうで、例えばお客さんから、理由もなく怒られたとします。
うちの話ではないです、うちのお客さんにそんな悪い人いません。笑
例えば、そのお客さんが営業部長に対して怒る、同じ話で部長が課長を怒鳴りつける、課長が係長に説教する、係長が主任に嫌味を言う、主任が製造担当に難癖を付ける、製造担当が家に帰って奥さんに愚痴を言う、奥さんが子供に八つ当たりする。
最悪ですね。
大っ嫌いですこんなん。笑
潰れてしまえ、こんな会社。笑
こんなときに現れる救世主が存在するんです。
僕の周りにもいます。
その負の連鎖のドミノ倒しを、自分のところで止める人です。
そして、引き受けたストレスを破壊するんですね。
文字通り消してしまう。
そして誰にも渡らないようにするんです。
そういう人たちを、勝手にストレスブレイカーと呼んでるんです。
かっこいいでしょ。笑
コミュニケーションの中で、こちらのことを、いい気分にさせてくれる人たちの仲間やと思います。
憧れますね。
自分もなりたいです。
もしかしたら、消したはずのストレスが、ものすごい量蓄積されてて、いつか大爆発したりして。笑
そんときは、その人の横で一緒に、やってもうたなあ、ゆうてワハハと笑いますわ。笑