町工場と女性の力

ステンレスジョイントの社員には、現在20代の女性が3人います。

社員が僕と専務を含めて全員で18人ですので、無理から書くと全社員の6分の1は20代女性です。笑

2014年4月に、初めての女性新卒社員が入社してくれました。

2019年12月に、その社員が記念すべき1人目の育休取得者になりました。

2020年4月に、過去最年少の20歳の女性社員が新卒で入社してくれました。

2021年4月に、育休取得者が復職しました。

妊婦さんなんで、またすぐに育休に入るんですけど。笑

うちみたいな町工場に、親戚でもない20代とかの若い女性が入社してくれること自体とても珍しいことなんです。

ホンマにみんな、よう来てくれたな、っていう。笑

自分が入社した2009年は、女性社員は親戚の2人と50代のパートの女性の計3人でした。

今のところ女性社員は全員事務職ですが、徐々に女性の職人が力を発揮できる環境を整えていきたいと思います。

既に更衣室は綺麗に整備して、ロッカーは多めに用意してあります。

体感的な数字ですが、町工場でだいたいうちと同じくらいの規模であれば、職人10人いたら10人男性ですね。笑

つまり全員男性。

上場企業でも女性の職人は、ほとんど見ないです。

職種によっては、女性の方が向いてたりするんですけどね。

女性にも現場で活躍してもらおう、と言うのは簡単ですが、実際は、いろいろ解決すべき問題が山積しています。

育児休業も、町工場には全く浸透していないですね。

浸透してないというか、そんな言葉存在しない、というレベルです。笑

個人的に、かなり大きな問題やと思うのですが、なかなか改善されてないですし、正直自分のとこだけでなんとかできるような問題ではないです。

性差別をそのままにしてきたツケが、この国には回ってきたんでしょうね。

まだ間に合うと良いんですけど。

真の性差別の無い世界になることを本気で望みます。

女性の力を借りないと、とかそういう話ではなくて、そもそも性別なんて関係なく一緒にやっていかんとあかん。笑

男女で持つ物の重さを分けるのは区別。

それは必要なことやと思います。

でないと同じトイレを全員で使うことになります。

溶接は女性には難しい、というのは差別。

それは不要ですよ。

たくさんの男女にまったく同じ現場作業の研修を受けてもらって、熟練の統計を取ったら面白いかもしれませんね。笑

女性の方がうまかった、なんてことになったら、男の方が上やと言ってた人の面目丸潰れですよ。笑

育休の給付金の申請をしようとしても、用紙を取りに行かないといけないとか、順番待ちしてから問い合わせができるとか、えーとすんません今何時代でしたっけ、ってなりますね。笑

事業主と申請者両方の捺印が必要やったりもします。

同意書を貰っとけば1回で済みますけど、同意書に申請者のハンコが要ります。笑

当たり前なんですけど、休業中の社員って、会社に来ないんですよ。

ってことは、郵送でやりとりするんですよ。

大事な書類は普通郵便では送りません。

簡易書留かレターパックプラスを使うことになります。

費用も手間もすごくかかります。

こんなん、なかなか先進みませんわ。笑

メールやったらあかんのかな。

もっとITを活用しないと。

絶対にできるはず。

町工場でも、そこそこのIT化は進めてますよ。

それも一人か二人の人員で。

タダみたいな予算で。

僕らは、パソコン作業でも1秒2秒を短縮するために、無い知恵を絞って、スッカラカンの財布を逆さまに振って、毎日色々工夫してるんですよ。

それを何の工夫もされてない部分で何十分と浪費されたら、正直たまったもんやないです。

はっきり言って、憤りを感じます。

人を待たせる行為はGDPの成長も阻害すると心得てほしいです。

5分人を待たせるということは、5分その人の命を奪うことやと僕は思っています。

そもそも小さい組織って、凄まじいほど兼務するんですよね。

やから、できるだけ単純で容易に申請できるようにしてほしいんです。

専任でやってないから、申請自体初めてか、もしくは申請ごとの期間が空くので、いちいち覚えてないですしね。

自分の場合やとCADで作図して、電話取って、図面見ながら見積もりして、社会保険の手続きとか、取引先への入金とか、税金の支払とか、現金の払い出しとか、ウェブサイトとブログとTwitterを更新とか、パソコンの設定とか、メールの設定とか、商標権申請したり、意匠権申請したり、お客さんや協力工場のところにも行くし、向こうからも来られます。

そこにプラスで給付金申請とかしていくんですよね。

あんまり時間の余裕はないです。笑

いや、お前とこの都合なんて知らんがな、っていう世界やと思うんですけど。笑

余裕の無い自分が一番悪いんですけど。笑

まあ小企業は、だいたい一緒やと思いますけどね。

小さい組織も頑張ってんねんから、そういう制度は、さっとできるようにしといてほしいです。

ソフト面もそうですが、ハード面も大事ですね。

うちの場合は、トイレの整備が遅れてました。

使用上は問題なかったのですが、女子トイレの改装が必要になったんです。

ただ、土足で使っていた和式の便器を、上履きで使う洋式に改装するとなると、ちょっと顔ひきつるくらいの費用は、かかります。笑

でも、自分とこの場合は嫁はんに言われて即決しました。

「妊娠してる体に和式は無理があるよ」

ハッとしました。

それって、妊娠してる状態で会社来るな、ってことですよね。

てことは、会社辞めろってことですよね。

それはおかしいですよね、どう考えても。

うちみたいな小さな工場に入社してくれた若い女性社員もありがたいし、トイレの改装費がかかることを理解してくれる他の社員にも感謝です。

人情と効率、両立できますよ。

理想と現実は常に乖離があるし、どうにもならないことはたくさんある。

でも、男性も女性も、その他の性も、一緒に手を取ってやっていきましょう。

できるできる!

絶対できるぞ!

未来を照らそう!

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