おっさんとプリキュア

2013年くらいから、家でテレビ番組というものを全く見ていないんですよね。

少なくとも2016年に上の子が生まれてからは、子供が見ないものは見ないです。

他のことに時間を使いたいので、テレビを見るという行為の優先順位が圏外なんですよね。

YouTubeとかは見るんですけど。

例外がプリキュアなんですよね。

娘が見るようになったからなんですが、今進行中のシリーズは、娘と一緒に毎週欠かさず見てます。

ついでにAmazonプライムで無料で見れる映画も見てます。

結構面白いんですよね。

勝手にそう思ってるだけかもしれないんですが、プリキュアの基本的なテーマが「絶対にあきらめない」なんですよね。

なんかこう、いち社会人として、経営者として、すごく共感できるんです。

もうあかんかな、って思うこと、大人でもありますよね。

自分もありましたし、これからもたくさんあると思います。

でも自分も大切にしてるんです。

「絶対にあきらめない」って。

むしろ自分は諦めないことを標準に設定してます。笑

アニメの中で中学生の女の子が言うわけですよ。

「無駄かどうかは、やってみないとわからない」とか。

ホンマにその通りですよ。

シビれますよね。

さすがに脚本書いてるのは中学生の女の子ではないと思いますけど。笑

たまに不覚にもね、心の汗が出るわけですよ。笑

その時にね、ちらりと娘の方を見るとですね。

もう目カラッカラなんですわ。笑

いや、まあ、そら、ええ話やな、とは思ってると思いますよ。

でも、それではっきりわかりましたけど、シナリオは完全に大人向けですね。

たまに大人にだけグッとくるセリフも散りばめてある。

子育て世代の親への応援メッセージみたいなものも感じます。

こんなん幼稚園の子にはわからないです。

少なくとも年少さんには。

カメラに魂宿るやつめっちゃよかったですけど、あれは年長さんでもようわからんでしょ。笑

でも善悪の感覚とか、どういうのがカッコいいか、ゆうのはわかるんですよね。

一家でハマってます。

キュアモフルンのやつも、めっちゃよかったな。

プリキュア人口って、かなり多いと思うんですよね。

みんなアニメも見てるし、グッズも売れる。

大きい経済活動になりますよね。

そうなると、またアニメに予算が振られる。

好循環ですよね。

ということは、映画にも予算がふんだんに使われるんですね。

キャラクターや衣装のデザインなり、脚本なり、CGなり、質のいいものになりますよね。

相当腕の立つ方が集結してはると思います。

世界観とか、背景の描写とか、よう考えてあって面白いですよ。

Amazonプライムで見たら実質無料みたいなもんです。

質の良いものを安価に手に入れられる、という気がするんです。

質の良い情報を取り込むことは、大人からしても、子供にとっても、いいことなのかな、と思うんです。

価格に関わらず、人が本気で作ったものって、なんかいいですよね。

他にもいろいろあります。

真面目な話をすると、経済活動としての「計画的陳腐化」を再認識できますよね。

まったくちゃんと受けてなかったですけど、大学の時の経営学の講義の最初の方で出てきました。

たとえば、一番ベタな計画的陳腐化の一つに、車の型があります。

流線型と直線型があって、一定の周期でその流行が交互に繰り返される、というものですね。

自然に繰り返されるわけではなくて、経済活動としての必然性として意図的に繰り返されてるわけです。

車売らなあかんから。

服もそうですよね。特に女性の服は顕著です。

男性の服と明らかに流行周期と単価が違いますよね。

周期と単価が綺麗に比例してます。

子供生まれる前ですけど、嫁はんと服買いに行くと、レディースのお店にもついていってました。

別に自分はおしゃれなわけでもないですし、服が特別好き、というわけでもないんですけど、やっぱりものづくりやってる人間のサガですかね、ものづくりとしての服を見たいんですよね。

どんな素材でできてるかとか、なんでこんな低価格で作れるんやろとか、このハンガーうちの会社でもっとかっこええの作れるな、とか、ブランドはハイブランドでも棚の溶接はちょっとアレやなとか、見ちゃうんですよね。笑

女性向けのお店やと、たとえばその年の色、みたいなもの、必ず抑えてますよね。オリーブ色やったらオリーブ色、芥子色やったら芥子色、必ず店舗のどこかに用意してあるんです。

意匠を重視してるから、素材も、メンズやったら本革やのに、レディースやったら化繊やったりする。

女性の方が流行を大事にする、というのもあると思います。

男性やったら革ジャンとか数十年ザラに着ますからね。

流行は繰り返すので、こっちは今流行ってるやつと思っていても、年上の世代からすると、懐かしい、になるんですよね。

逆もありますよね、あえて、古いと思われていそうなことを取り入れることで、一周回って新しいように見せる。

最近は、どんどんごちゃ混ぜになっていってると思います。

秩序のある波形を描いていたものが、乱れるというか入り乱れるような形になってる。

プリキュアって、それまでの技では倒せないほど強い敵が出てきた時とか、新しいキャラクターが登場した時って、新しいアイテムが必ず登場するんですよね。

プリキュアに限らず、子供向けアニメではよくあるみたいですけど。

しかもアイテムの描写がやたら細かいんです。笑

一番最初に始まった時から、アイテムだけCGが特別なんですよね。笑

親御さんでも、おもちゃ屋に行った時にわかるように、間違えんように細かい描写になってるんやと思います。

子供からしても覚えやすいですし。

出るたびに、新しいの出た、買って、となるわけですね。

一年たったらシリーズが刷新されるので、そもそもそれも計画的陳腐化ですよね。

お金儲けと見ると味気ないですけど、文化を継承するためのひとつの方法とると、見え方が変わります。

お客さんに愛想つかされないように、自分もいろいろ考えんといけませんね。

最後なんですが、プリキュアを通じて、歳の離れた娘とコミュニケーションが取れるんですよね。

共通言語になるんです。

相手の興味のあることを知ろうとする、覚えようとする、って相手に伝わると思うんです。

それ以前に、共通の話題があると楽しいですしね。

おすすめはクイズですね。

全員集合プリキュア大図鑑みたいなん売ってるんですよ。

今までのプリキュアが全員載ってて800円とかなんです。

すごい人数載ってるんで、めちゃめちゃ割安ですよ。

名前とか、色とか、シリーズとか、キャッチコピーとか、覚えてクイズ出し合うんですよ。

家族で。

盛り上がりますし、子供喜ぶんですよね。

子供からしても「覚える」ということの練習になるかもしれません。

最初は全部同じに見えて、まったく何が何やらわかりませんでしたけど、リアクション見て笑ってるうちに、いつの間にか覚えてます。

ややこしいの多いんで、ごっちゃなってますけど。笑

ピンク苦手ですわ。笑

多すぎますわ。笑

余談ですけど、ちゃんと見るまではセーラームーンと同じようなもんやと思ってたんです。

すみません。

まあ実際ジャンルは同じなんでしょうけど。

でも、市場というか、新しい価値観を切り開いたのはセーラームーンやと思うので、イメージがかぶらんように配慮というか、先輩へのリスペクトみたいなものはあるんでしょうね。

学生のときに、高橋留美子さんの展示会に行ったのですが、青山剛昌さんがラムちゃんを描いて、そこに寄せ書きしてはりまして、「ラム」の名前だけは使えねー、と書いてはりました。

リスペクトによる永久欠番ですよね。

なんか似てますよね。

別にまとめんでええんですけど、まとめると、

・共感できる。励まされる。

・コンテンツとしてコスパがいい。

・経営の勉強になる。

・娘とのコミュニケーションツールになる。

ですね。

町工場のウチとコラボしてくれへんかな。笑

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