町工場がウェブサイトを作ったらネット経由の累計受注が1億円を超えた話

本日インターネット経由の新規受注が1億円を超えました。

売上が何億とか、フォロワーが何人とか、なんかちょっとやらしいですよね。笑

そういうの、マルチの勧誘みたいであんま好きやないんですが、具体的な数字書かないと実感が伝わらないので書きました。笑

それでも決算はめちゃくちゃ厳しいので全然手放しに喜べないんですが、1つの区切りというか、通過点を超えたな、という気持ちです。

誰も評価してくれないので、こうやって自画自賛することで、自分で自分のモチベーションを上げてます。笑

景気のいいことを書いてますが、ウェブサイトを作ったのが2015年4月なので7年経過しています。

紹介とか、大昔に取引があったとか、元々うちの会社をご存じだったとか、インターネット経由ではない件は含めていません。

ちなみに、僕は文系の大学学部卒で、ウェブに関しては、ずぶの素人です。

ドメインの取得、移管、ウェブサーバーやメールサーバーの設定、サーバー引っ越し、SEO、全て独学なので、やってることが合ってるかもわかりません。笑

すべての作業を、営業や総務や製図など、それ以外の通常の業務と並行してやっています。

当初はJimdoでスタートしましたが、今はWordpressで更新しています。

くれぐれも、どや、すごいやろ、俺やったったで、と言いたいわけじゃないんです。

こういうことが実際に起こってる、ということを知っていただくことで、可能性に気付いてもらって、いやあんたができたんなら自分もできるやん、と行動していただけたら、と思って発信しています。

兼務で全然いけます。笑

特に町工場経営者の方には知っていただきたい。

町工場で働きたい方にも知っていただきたいですね。

いろんなことをやっているという意味で。

なんか町工場って、八百万の神々みたいじゃないですか。

いや、自分らのこと神なんて言うつもりないですけど、日本のものづくりって小さな事業者がたくさん集まることで、ものすごいもの作ってたりするんですよ。

知らない方も多いと思いますが、僕らみたいな小さな工場も防衛関係や宇宙関係の仕事をさせてもらっています。

めちゃくちゃ遠いところからですが、日本のノーベル賞の受賞にも関係することをしていたりします。

古事記に出てくるんですが、日本にはたくさんの神様がいて、めちゃくちゃ個性的です。

そして人間臭い神様が多い。

個性的で人間臭い町工場と、どうしても重なって見えるんですよ、僕には。

それぞれの工場に、それぞれの神様。

住んでると思っちゃうんですよね。

もっと売上を上げている人がたくさんいる中で、この金額を自慢したところで屁のツッパリにもならないと思います。

ただ、この額は僕にとっても小さな額ではないですが、小規模のメーカーであれば、決して小さな額ではないと思います。

今の売上にプラスになると考えたら、やってみる価値、あるんじゃないでしょうか。

マイナスも大きいから僕は悩んでるんですが。笑

どうでもいいですが、僕、この屁のツッパリという言葉好きなんですよね。

なんか、この上なくしょうもないこと感出てませんか。

だって、おならさえ止められないんですよ。

どんだけ弱いねん。笑

逆に元気出るわ。笑

閑話休題。

新規の取引先というのは複数のチャネルから作れると思います。

チャネルというのは経路ですね。

ただ、新しい取引先が増える、いや、新しい取引先を増やす、というのは簡単なことではありません。

選択肢はインターネット以外にもあると思いますが、基本的にはアプローチの数を増やすか、成約率を高める、あるいはその両方、というのがセオリーです。

数と率です。

これは飲食店なんかの、回転数×顧客単価を高める、というのにも似てますね。

B2Bでも似たようなことが言えます。

僕の場合、家業のステンレスジョイント株式会社でB2Bの事業をやっていて、規模はとても小さいながらtodoroというものづくりブランドを通してB2Cの事業をやっているので、法人取引と個人取引で似ている部分もあれば、全然違うところもあるなと思います。

例えばリピーターを大事にするとか、顧客とのコミュニケーションを高めるというのは、どちらにも通じるところですよね。

この、数を増やす、というのが、インターネットとめちゃくちゃ相性がいいです。

誰でもいいので不特定多数の人にばらまく、という考え方ですよね。

そしてこれは町工場が苦手なことでもあります。

なので、うまい具合に補完されるんやと思います。

グラフを置きます。

このグラフは家業のステンレスジョイント株式会社のインターネット経由での問い合わせ数を累計で示したものです。

2022年10月14日現在の情報なので2022年に関しては進行中ですが、棒グラフが右側の数値で新規受注、あとは折れ線グラフが左側の数値で、問い合わせ会社数、(問い合わせ会社数のうち)真空関係の会社数、(問い合わせ会社数のうち)上場企業の数、(問い合わせ会社数のうち)見積提出に至った数、となっています。

20221020 町工場がウェブサイトを作ったらネット経由の累計受注が1億円を超えた話
インターネット経由累計問い合わせ数

2015年から2022年で、それぞれの累計は、問い合わせ会社数 97社、真空関係47社、上場企業5社、新規見積54社、新規受注 23社、となっています。

工場の新規営業には、問い合わせ→見積提出→受注の流れがセオリーです。

もちろん、例外はありますが、基本的にこの流れになります。

なので、問い合わせを増やす、見積提出を増やす、が受注を増やす、に繋がるはずです。

当然グラフも全て比例しています。

ちなみに受注額としては95%がここ4年に集中しています。

ということは成果が出るまでに時間がかかった、ということです。

ということは、早く始めたほうがいい、ということです。

僕は世代ではないですが、マッチングアプリが使用されるようになって久しいですが、仕事もマッチングですよね。

あまり恋愛について語れる身分ではないですが、絶対に成就しない恋にしがみつくよりも、恋人になるかわからないけど女友達が何人かいる状態の方が、はるかに恋人ができる可能性は高いと思います。

恋愛暗黒時代の自分に言ってやりたい。笑

でも暗黒時代のおかげで今の家族があるので、暗黒時代の自分ホンマありがとう、なんですけどね。笑

この会社と仕事がしたい、という気持ちも大事なんですが、もっと大事なのは実際に仕事に結びつけることやと思います。

次に率についてです。

率を上げるということは、問い合わせいただいた件を見積提出に繋げて、見積提出を受注に繋げるということですね。

評価してもらえたという気持ちと、卵を孵すような、なんか育てていくような感覚があり、達成感も相まって受注に至ると本当に嬉しいもんです。

ランチェスター戦略という戦略がありまして、別名弱者の戦略と言われていますが、小さい事業者が選択しやすい戦略です。

詳細は本なんかを読んでいただきたいですが、乱暴に書くと、自分の有利な状況で戦う、ということです。

得意な部分を伸ばす、ということでもあります。

ステンレスジョイントでは「真空」「ステンレス」という領域が有利な状況と認識しているので、営業活動やSEOもその点を照準に合わせています。

また、複数の得意要素を組み合わせると受注率を上げる武器になると思います。

自分で言うとヘソが茶を沸かしちゃうんですが、実は僕の営業の強みは「対面」営業です。

対面といいながら電話とかも含みます。

「ウェブ」の活用も得意です。

なので「ウェブ」と「対面」を組み合わせています。

何が言いたいかというと、人によって自分の武器ってあると思います。

営業でも対面が得意より、見積の計算が得意な人もいるし、技術トークより世間話が得意な人もいる。

旋盤士だって、ねじ切りが得意な人もいれば、内径の溝入れが得意な人もいます。

見落とされがちなのは環境というか、ツールかもしれませんね。

現場作業の場合、道具が揃っていることはめちゃくちゃ有利な条件になります。

自社としては、そこにあるのが当たり前のものでも、世間から見ると垂涎の的かもしれませんよ。

冷静に見返してみるのもいいかもしれませんね。

こういうのよく注文来るな、とか、これ大変やのに全然儲からへんな、とかあると思います。

前者は得意なもの、後者は苦手なものと考えていいと思います。

これを会社単位で見返してみるのと、個人単位でも見返してみる。

それが武器になると思います。

結局、上のランチェスター戦略に帰ってきてますね。

数と率について、ばらばらに書きましたが、実際は意外と連動するところがあります。

中小企業のみなさん、明るい未来に向かって進みましょう!

そして町工場のみなさん、一緒に超町工場を目指しましょう!

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