乙一さんの本ですね。
読んだのは少なくとも2014年以前です。
短編集ですが、どれもすごいです。
とくにタイトルの、失はれる物語ですね。
自分が知っている小説というものは、こういうものではない。
これは小説というものの限界を超えていると思いました。
ああ、人間という生き物は文字を使ってこんなことができるのか、と思いましたね。
もしかしたら、福島智さんが、小松左京さんの小説に感じられたような感覚はこのようなものだったのかな、と想像しました。
全然違うかもしれませんが。笑
僭越至極。
読んでいて涙が止まらなくなりました。
読み手によって、正反対の評価の人もいるでしょうし、いくらでも解釈は異なるでしょうけど。
どんな本でもそうですが、その時の読み手の感情や立場や状況によって、読む時の感情も変わります。
おそらく今読み返すと、また新しい発見と、新しい感情に出会えるんやと思います。
今読むと、前回の2倍は出るやろな。笑
涙が。笑
ZOOとかもそうですけど、乙一さんは文字を通して読者の感情をかき乱すのがホンマにお上手やと思います。
良い意味で。