小企業が取り組むウェブサイトについて、見やすさの点について掘り下げます。
見やすさは、見た内容がすっと頭に入ってくるかどうか、という視認性につながります。
そんな大した内容ではないのですが、馬鹿にできないです。
マヨネーズでゆうたら口元の形ですね。
どう押そうが、あの形になる。
あそこがウェブサイトでいう文字にあたる。笑
まあマヨネーズで言わんでもよかったかな。笑
具体的に書きます。
・フォント
・ポイント
・文字の詰まり具合
・文章の固さ
・文章の長さ
なんかが、見た感じに影響を与えます。
まずはフォントですね。
フォントとは字体のことです。
おすすめは明朝体系よりもゴシック体系です。
見出しなんかで、あえて違うフォントを使ってインパクトを与える技法もあるとは思いますが、かなり上級者向きです。
ほとんどの場合は、ただ単に見づらくなります。笑
それよりも、まずはフォントを統一することをおすすめします。
僕はレタリングという意味では、小学生の時によく明朝体を手書きしてて、子供の頃から好きなんです。
当時中学生の兄貴の美術の教科書を引っ張り出してきて、練習してました。笑
明朝体自体は好きなんですが、仕事に使う文章となると話が変わります。
最初に入った会社で、当時の上司に聞かれたんです。
会社の中で2種類の仕事をしてたので、上司が2人いたんですが、営業の上司の方です。
FAXする書類に明朝体を使うな。
なんでかわかるか、と。
わからんかったら、やってみろ、と。
現物を見たらすぐわかりました。
特にFAXした場合は顕著なんですが、明朝体やと文字が潰れやすくなるんです。
これ、今僕が自分の会社で若い子にやっています。笑
解像度の単位にdpiというものがありますが、それを変えながらやってみせてます。
よく理解してくれますよ。
ゴシック体やと、多少潰れても元々の文字の太さが均一なので読みやすいです。
図面のJIS (日本産業規格)に詳しい方は、文字の形がJISで規定されていることをご存知やと思います。
昔の図面は手描き文字も綺麗ですね。
図面文字ゆうんですかね。
好きです。
ウェブサイトに限らず、原本をやりとりする以外の場合で、連絡のための資料はゴシック体系のものをおすすめします。
ちなみにステンレスジョイントでは、契約書など原本を使用するもの以外は、すべてゴシック体系に統一しています。
フォントは好みやアプリケーションによってもバラつきがあるので、いろいろ使っていますが、自分はメイリオを使うことが多いです。
文字バランスがいいのと、フォント自体の汎用性が高いからです。
フォントの汎用性とは、そのフォントがアプリケーションを跨いだときに、きちんと表示されるかどうか、のことです。
互換性が無い場合、アプリの都合で勝手に別のフォントに変換されます。
途中でフォントが変わり、読みにくくなります。
見た目もブチャイクになります。笑
いつも使うアプリを立ち上げて、できればそのアプリすべてに入っているフォントを採用するといいと思います。
困ったらMSゴシックです。笑
まあ青ネギの小口切りしたやつくらい万能です。笑
フォント界の万能ネギです。笑
次にポイントです。
ポイントというのは、文字の大きさのことです。
ワードやエクセルを開くとわかりやすいですが、フォントの横に文字の大きさが表示されています。
それがポイントです。
文字は小さすぎても大きすぎても読みにくくなります。
このブログは16ポイントで書いています。
対象とする年齢層によっても好まれる文字の大きさは変わります。
小さ過ぎる文字は読めない。
職人は細かい文字は、もう読まないですね。笑
勝手に飛ばして読んじゃう。笑
迷ったら大きめ、です。
次は、文字の詰まり具合です。
詰まり具合と一口に言っても、句読点や改行の頻度とか、行間の広さ、文字間の広さ、いろいろあります。
設定で触れるところだけ触ったらいいと思います。
まずは、句読点や改行の頻度です。
原則は、こまめに句読点を打って、こまめに改行した方が読みやすくなります。
僕の場合は、関西弁で書いたり、かぎかっこをあまり使わないようにしているので、特に読点を多くしています。
ひらがながね、多いんですよ。笑
こまめに改行してあるほど、読んでる人にとって、下に向かう勢いがつきやすくなります。
このブログでは、改行に加えて、スペーサーを挟んでます。
ようは空白です。
高さは50ピクセルと決めてます。
ピクセルというのは、パソコンの画面上での表示される大きさの単位ですね。
ようは粒の数です。
論文なんかはじっくりと読むので、文字も詰め込んであります。
立て板に水、横板に雨垂れ。
ではないですが、横板にもメリットはあります。
ただし、このブログがそうですが、あまり句読点を打ちまくって、改行しまくると、軽いというか、ちょっとアホっぽい感じに仕上がります。笑
一応あえてやってるつもりですが、この辺りはバランスです。
次は、文章の固さです。
語感とか表現のわかりやすさ、ですね。
僕は熟語が好きで多用しちゃうのですが、同時に、相手に理解してもらう、という行為がすごく好きなんです。
なので、仰々しい言葉を使いつつ相手にわかりやすいようにするにはどうしたらいいかと、日々悶え苦しんでます。笑
掌と書いて、たなごころ、と読んだり、咳と書いて、しわぶき、と読んだりするんですが、伝わらないですよね。笑
やから、言ったらダメなんです。
てのひら、せき、と言わんとダメなんです。
ああ、言いたい。
うずうず。笑
書く文字も同じで、噛み合ってないことを、齟齬がある、と言いますよね。
整合性がない、とか、整合がとれてない、とか言い換えることもできます。
全部同じ意味ですが、噛み合ってない、が一番わかりやすいです。
なんやったら、かみあってない、と書いたら、もっと簡単そうに見えてきます。
基本的に漢字を使うほど文章は固くなるし、難読の熟語なんかを使うと、そこで読解の流れを遅くするような効果があります。
読む人に熟慮してほしい場合には有効やと思います。
上記の齟齬、とか画数の多い漢字なんかを使うと、物理的にも字面が黒くなりますよね。
漢字が苦手な人をゲンナリさせる効果があります。笑
三島由紀夫さんなんかを読むと、本によって文章の固さが全然違うんです。
三島さん自体、読書の若い女性から、三島先生は仮名遣いの使い方もわかってらっしゃらない、というような指摘をもらったことがあり、わざとやっとんねんこっちは、というような内容を著書に書いています。笑
現代的仮名遣いや歴史的仮名遣いの使い分けに留まらず、漢字で書くか、ひらがなで書くかとかも駆使して、文章の固さを自在に操っている、ということが、その読者にはわからなかったんやと思います。
小説家とか、ホンマの文字のプロからすると、割と当たり前の技能なんかもしれません。
僕がものを知らないだけで。笑
最後は、文章の長さですね。
ネットにも色々情報があって、あまり文字数が少ないブログの記事なんかは、検索に引っかかりにくい、というデータもあるようです。
だいたい3000字以上が基準になる、というような記事も見ました。
ただ、あまり長い文章になると、嫌がられる可能性があります。
読むのに時間を食いますので。
読み物的な内容になってくると、ある程度の長さがあったほうが充実するかもしれません。
調べ物的な内容やと、逆に短い方がいいんかもしれませんね。
僕の場合は、このブログは前者、会社のウェブサイトは後者、ですね。
いらっしゃいませ。笑
目指せ、読者の時間を無限に奪う死神ブログ。笑
最初に読む気になるかどうかは、パッと画面を見た瞬間の、フォント、ポイント、文字の詰まり具合、文章の固さ、文章の長さ、にかかってると思います。
自分なら、読みにくい、めんどくさい、と思った瞬間閉じます。笑
読んでもらえない文字は、存在してないのと一緒です。
あ、閉じないで。笑
たまにビジネス書の単行本で、やり過ぎやろというくらい余白の多い本もありますね。笑
あまり活字を読まない人向けに、本を読めたという達成感を与えて、他の著書の訴求力に繋げたいんやと思いますが、さすがに紙がもったいないです。笑
うちは工場なので、図面で仕事をしますが、お客さんから頂いた図面も文字が潰れていたら、申し訳ないんですが、読みやすい図面の再送をお願いしています。
品質が確保できなくなる、という合理的な理由もありますし、職人への礼儀、みたいな精神的な理由もあると思います。
読めないものを渡しておいて、職人がミスした時に責任を押し付けるのは、それは職人に失礼やと思います。
わからなかったんやったら聞いてくださいよ、と言われたことがありますが、それは結果論です。
先に読みやすいものを用意しておけばいいんですよ。
職人が検図をする前提で出図されても困る。笑
小さな町工場の弊社でも、かなり気をつけているんです。
結局そのへんも合理的な話につながります。
深夜、土日祝日に図面の間違いに気づいたことも、たくさんあるんですよ。
どっちが悪いとかは言わんようにせんとダメですけどね。
ホンマに不毛ですから。笑
文字とうまく付き合って、未来のお客さんに、自社サイトへ来てもらいましょう。
目指せ文字使いマスター!